こんにちは!
運動器専門のリハビリスタッフです!!
いつもお世話になります。
今回は、『大腿筋膜張筋のセルフストレッチの方法!!』について解説させていただきます。
大腿筋膜張筋(TFL)の柔軟性、伸張性を改善させたい場面はいくつかあると思います。
例をあげると、大腿筋膜張筋はランナーズニーやHip-Spine-Syndromeの原因となることがあるため、大腿筋膜張筋のストレッチが有効であることがあります。
また、大腿筋膜張筋はGerdy結節に付着しているため、大腿筋膜張筋が短縮すると脛骨が外旋し、Knee-inの原因になることもあります。
よって、Knee-inを改善させるという点では、鵞足炎の治療にも間接的に有効な場面もあるかもしれません。
また、大腿筋膜張筋は股関節の屈曲・外転・内旋作用があるため、その作用の逆である股関節伸展・内転・外旋の可動域制限に関わっていることがあります。
よって、股関節伸展・内転・外旋の可動域制限を改善させるために大腿筋膜張筋のストレッチが有効である場合があります。
特に大腿筋膜張筋のタイトネスがあると股関節伸展可動域制限、内転可動域制限の要素は強く出ます。
治療者による大腿筋膜張筋のストレッチは難しくないですが、一般的に知られている大腿筋膜張筋のセルフストレッチの方法が少し難しく、セルフストレッチを指導しても理解が得られにくいことがありますので、今回は簡単に実施できる方法も提示したいと思います。
◆大腿筋膜張筋の解剖
起始:上前腸骨棘
停止:腸脛靭帯
作用:股関節外転、屈曲、内旋
神経支配:上殿神経(L4-S1)
◆大腿筋膜張筋のセルフストレッチ
上の図は右脚の大腿筋膜張筋をセルフストレッチしています。
上の図のように立位で左右の足を前後するようにポジショニングします。
この時に、ストレッチしたい方の脚を後ろに位置させます。
そして、ストレッチしたい方の脚の方向に、骨盤を外側にスライドさせ、体幹を反対側に側屈します。
そうすると、股関節は伸展、内転位となり伸張感が得られストレッチがかかると思います。
比較的簡単に実施することができ、この方法でセルフストレッチを指導すると理解も得られやすいです。
◆大腿筋膜張筋のセルフストレッチ②
上の図の方法は右脚の大腿筋膜張筋のセルフストレッチです。
この方法がよく知られている大腿筋膜張筋のセルフストレッチですが、格好も複雑で、少し伸張感が得られるのもコツがいります。
また、この方法でセルフストレッチを指導しても、なかなか理解が得られにくいことが多い印象です。
◆大腿筋膜張筋・腸脛靭帯の伸張テスト
大腿筋膜張筋・腸脛靭帯の伸張テストとしてはOberテスト変法が有効です。
Oberテスト変法は林典雄先生(運動器機能解剖学研究所)・(元 整形外科リハビリテーション学会会長、元中部学院大学教授)らのグループが考案したテストです。
原法のOberテストでは、大腿筋膜張筋・腸脛靭帯のタイトネスをチェックするのに不十分な点もあることからOberテスト変法が考案されています。
Oberテスト変法の方法など詳しくは下記の記事で記載しています。
↓↓↓
『Oberテスト変法の方法と有用性』https://undoukirehazemi.com/%e3%80%8eobel%e3%83%86%e3%82%b9%e3%83%88%e5%a4%89%e6%b3%95%e3%81%ae%e6%96%b9%e6%b3%95%e3%81%a8%e6%9c%89%e7%94%a8%e6%80%a7%e3%80%8f/
今回は、『大腿筋膜張筋のセルフストレッチの方法!!』について解説させていただきました。