こんにちは!
運動器専門のリハビリスタッフです!!
いつもお世話になります。
今回は、『腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021 リハビリは効果なし?』について解説させていただきます。
腰椎椎間板ヘルニアに関しては20~40歳代の男性に多く、腰痛、下肢痛を患い、手術をせずに、保存療法で加療している方もたくさんおられます。
そんな中、
腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインは第1版が2005年、第2版が2011年に発行されており、2021年4月ついに改訂第3版が発行されました。
このガイドラインは日本整形外科学会と日本脊椎脊髄病学会によって策定されており、世界中の有益な論文を統合して解釈し、エビデンスや指針が出されております。
MEDLINEで4,232論文、Cochraneで954論文、医学中央雑誌で1,288論文が採用されています。
15名のメンバーによって作成されています。
今回の改訂第3版で気になるところを取り上げようと思います。
リハビリ分野で驚きを隠せなかった項目があります。
「理学療法や代替療法は有効か?」
真っ先にこの項目をみてみました。
リハビリ関連の項目は全てエビデンスDとなっております。
「D」というのは、「エビデンスは非常に弱く、効果の推定値がほとんど確信できない」
となっております。
しかも合意率100%
牽引療法や超音波療法のエビデンスDに関しては、その他の腰痛診療ガイドライン2019や理学療法診療ガイドライン2009などでも推奨度が低く、何となく想像はついておりました。
しかし、運動療法に関しては腰痛関連のガイドラインで推奨度は比較的高かったため、今回の腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインは改訂第3版でのエビデンスDは少しショックを受けましたね。
この背景には腰椎椎間板ヘルニアに対する有効性を示す論文が少ないということがあります。
エビデンスが高くなっていくということは、有効性を示す論文が多いということなので、今後、リハビリ関連の治療で有効性を示す論文が増えて、エビデンスが高くなっていくことを期待します。
個人的には腰椎椎間板ヘルニアに対するリハビリでは、改善させることのできる症例も多くいます。
ただ、全く手出しできなかったり、効果がでない症例も多くいることも事実です。
ですので、腰椎椎間板ヘルニアの罹病期間や、サイズ、タイプによってリハビリの効果が違う印象があります。
今回は、『腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021 リハビリは効果なし?』
について解説させていただきました。