スポンサーリンク

『太っていると肩関節の可動性が悪くなる?』

一般の方向け
スポンサーリンク

こんにちは!

運動器専門のリハビリスタッフです!!

いつもお世話になります。

今回は、『太っていると肩関節の可動性が悪くなる?』について解説させていただきます。

このテーマに沿って下記の論文をご紹介させていただきます。

 

体重が増加すると肩が動かしにくくなるという報告になります。

2020年に報告された最新の海外報告になります。

『肩に症状を持たない患者は、体重の増加に伴って肩の動きが減少します』

【背景】

肥満患者の肩関節形成術後の合併症発生率が高いことが報告されています。

よってこの研究の目的は、肩関節に症状をもたない健常者で肩関節可動域およびBMI(Body Mass Index)との関連を調査すること

 



〈ちなみにBMIとは〉

BMI=体重(Kg)÷⦅身長(m)×身長(m)⦆

BMI値は18.5未満で「やせ」、18.5以上25未満で「標準」、25以上30未満で「肥満」、30以上で「高度肥満」とされている。

【方法】

18歳以上の方に障害のない成人224肩をBMIのカテゴリーを4グループに分類した。

肩関節可動域とBMIとの関連を調査した。

【結果】

BMIは肩関節可動域の内旋(r=-0.511、P<0.01)、前方挙上(r=-0.418、P<0.01)、外旋(r=-0.328、P<0.01)と負の相関がありました。

病的肥満患者群はすべての肩関節可動域が有意に減少していた。

正常体重および過体重の患者は肩関節可動域と有意な関連はなかった。

【結論】

BMIは肩関節に障害のない肩の関節可動域とBMIと負の相関があるため、BMIが高い患者は、肩関節形成術後の経過が悪くなる傾向ある可能性がある。

外科医は肥満患者の肩関節可動域の手術後の予後予測が可能となる。

この研究からわかることは、簡単に言うとBMIが高くなる(肥満傾向)と肩関節の可動性が悪くなるということです。

肩間可動域が悪くなるということは、手を挙げたり、後ろに手を回したり、様々な動作が行いにくくなります。

それと同時に、肩関節への負荷も強くなるため、肩関節周囲炎や、五十肩といった疾患に繋がりやすいことが予測されます。

肥満は本当にいいことが一つもなく、様々な病気のリスクが高くなるので注意しましょう。

またBMIの計算はすぐにできますので、自分のBMIがどれくらいなのかも知っておくと良いと思います。

 



今回は、『太っていると肩関節の可動性が悪くなる?』について解説させていただきました。

タイトルとURLをコピーしました