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『脊椎圧迫骨折に対するリハビリ(運動療法)のご紹介!!』

リハビリスタッフ向け
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こんにちは!

運動器専門のリハビリスタッフです!!

いつもお世話になります。

今回は、『脊椎圧迫骨折に対するリハビリ(運動療法)のご紹介!!』

について解説させていただきます。



脊椎圧迫骨折の運動療法についてはエビデンスに基づいてリハビリを行っているセラピストは少ないように思います。

これについては、脊椎圧迫骨折のリハビリ関連の書籍や雑誌、論文が少ないことが原因かと思われます。

脊椎圧迫骨折の病態や特徴、リハビリテーションの方針などは下記の記事で記載していますのでご参照ください。

↓↓↓

脊椎圧迫骨折のリハビリは何をすればいいの?

 



脊椎圧迫骨折に対する治療方針としては9割が保存療法になりますので、保存療法でのリハビリについて解説します。

 『脊椎圧迫骨折や腰痛に対する腰椎装具(コルセット)の種類と特性』

脊椎圧迫骨折に関わらず、骨折の保存療法でのリハビリの大原則は、

『骨の状態を悪化させないこと』です!!

脊椎圧迫骨折に関しては、椎体を圧潰させないようにリハビリすることが重要になります。

椎体を圧潰させないようにリハビリするには、椎体の前壁に負荷をかけないことが重要と上記記事でご紹介いたしました。

特に圧潰が起こりやすい受傷から3週までは注意しなければなりません。

椎体が圧潰してします身体に様々な悪影響があることは上記の記事で記載させていただきました。

 



◆脊椎圧迫骨折の運動療法のコンセプト

『運動療法』としては

脊椎が後彎位とならないようにするために、

立位での

・脊柱起立筋収縮練習

・腸腰筋収縮練習

・肩甲骨内転エクササイズ

等の運動療法があります。

脊椎が後彎すると、椎体の前壁に負荷がかかりやすくなり圧潰しやすくなります。

 



◆脊椎圧迫骨折後の運動療法の実際

●運動療法1

(赤羽根 良和 他:理学療法ジャーナル.2010)では黄色のセラバンド程度の強さを使用し、

立位で両上肢挙上を求心性収縮→等尺性収縮→遠心性収縮で脊柱起立筋エクササイズが推奨されています。

このエクササイズを含め、その他ADL指導なども含め、リハビリテーションを行うことで、椎体の圧潰を予防する効果があるそうです。

座位で行うと脊柱が後彎しやすくなりますので、立位で行うと良いと思います。

 



●運動療法2

運動療法1で骨折部に痛みがあったり、トレーニング負荷が強い場合は、同じ環境下で両上肢ではなく、片上肢からエクササイズを始めると良いと思います。

これでも負荷が強い場合は、セラバンドなしで上肢を挙上させると良いと思います。

座位で行うと脊柱が後彎しやすくなりますので、立位で行うと良いと思います。

 



●運動療法3

腸腰筋の一般的な作用は股関節の屈曲ですが、腰椎を前彎させる作用もあります。

腰椎を前彎させることで、脊柱の後彎を防ぎ、椎体の圧潰変形予防につながります。

座位で行うと脊柱が後彎しやすくなりますので、立位で壁など上肢支持がある環境下で行うと良いと思います。

 



●運動療法4

肩甲骨内転エクササイズにより胸椎の後彎が減少するという報告もあることから、下図のような棒体操を行うことも、脊椎後彎変形を防ぎ、椎体圧潰予防につながるかと思われます。

棒体操の負荷が弱ければ、セラバンドなどを使用するのも良いかもしれません。

(大林 弘宗:理学療法学.2007,vol.34 Suppl.No2 )

また、腰背部痛予防として、胸郭と股関節の柔軟性を保つようなリハビリを導入すると良いと思います。

胸郭と股関節の柔軟性を保つことで、腰背部への負荷が軽減します。

胸郭の柔軟性を保つリハビリテーションは下記の記事でご紹介しております。

↓↓↓

 胸肋関節モビライゼーションの方法(徒手療法)

 肋椎関節モビライゼーションの方法(徒手療法)

 椎間関節モビライゼーションの方法(徒手療法)

今回は、『脊椎圧迫骨折に対するリハビリ(運動療法)のご紹介!!』について解説させていただきました。