こんにちは。
運動器専門のリハビリスタッフです!!
いつもお世話になります。
今回は腰椎椎間板ヘルニアになりやすい人はどんな人か?をご紹介したいと思います。
『腰椎椎間板ヘルニア』というと世間でも馴染みのある病名になってますので、知っておられる方も多いかもしれませんね。
身近な方にも『腰椎椎間板ヘルニア』を持病にもっている方や、発症している方がいらっしゃるかもしれません。
『腰椎椎間板ヘルニア』とは
椎間板軟骨(背骨のクッションの役割)の線維輪(比較的硬い組織)に亀裂が起こり、髄核(セリー状の組織)や線維輪が飛び出し、神経を圧迫することで生じるといわれております。
症状としては腰痛、お尻の痛み、脚の痛み、感覚障害、筋力低下、反射異常、膀胱障害(頻尿、尿閉など)
などがあります。
では本題の『腰椎椎間板ヘルニア』になりやすい人ってどんな人なのでしょうか?
【腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン 改訂第2版 2011年発行】
に記されているものをご紹介しながら、解説したいと思います。
●有病率
有病率は米国で人口の1%にあたる、年間280万人が罹患していると推定した報告があります。
●男女比
男女比でいうと男性の方が多いとされ、好発年齢は20~40歳代の方に多い。
ミネソタ州の1950~1979年の30年間調査の報告では男:女=16:1とかなり極端の比率となっております。
これは極端な例ですが、諸外国の様々なデータをみると2:1もしくは3:1程度で男性が多いという結果になっております。
●労働の影響
労働の影響については
ブルーカラー(重労働者)のほうがホワイトカラー(事務職、研究職、医療従事者など)に比べて発生率が高く、特に男性、職業ドライバー、金属・機械業の労働者はホワイトカラー職に比べて約3倍リスクが高いとのことです。
やはり重労働になると腰に負担がくることがわかりますね。
女性では主婦が腰椎椎間板ヘルニアの発生リスク最も低いそうです。
病院勤務をしていて感じることは、大型トラックの運転手や運送業の方で腰椎椎間板ヘルニアを患ってる方はかなり多い印象です。
車の運転は腰椎椎間板ヘルニア発生の危険因子の一つと報告されております。
運送業の方は腰が曲がった状態の姿勢が長く、また車の振動も強く、腰に負担がくることが予測されます。
●喫煙
喫煙の影響については、紙タバコを1日10本吸うと、約20%腰椎椎間板ヘルニアのリスクが上がるとされています。
喫煙も腰椎椎間板ヘルニアの危険因子になる可能性がありますね。
●スポーツ
スポーツ選手にも腰椎椎間板ヘルニアの方が多くいらっしゃいます。
スポーツの影響としては、様々な報告がありますが、ガイドラインのまとめの報告としては、スポーツと腰椎椎間板ヘルニアとの間には明らかな関係は認められていません。
腰椎椎間板ヘルニアは競技としてはバレーボールが一番多く、ウェイトリフティング、野球、競泳などが発生率が高いとの報告もあります。
●まとめ
まとめますと、
・男性に多い
・20~40歳代に多い
・ブルーカラー(重労働者)に多い
・車の運転が長い人
・喫煙者
は腰椎椎間板ヘルニアになりやすいということになります。
これらに該当する方は、腰椎椎間板ヘルニアを意識した生活を送った方が良いかもしれませんね。
症状として、腰痛、脚の痛み、感覚障害、筋力低下、反射異常、膀胱障害(頻尿、尿閉など)などを感じましたら、お近くの整形外科や病院でご相談されるといいかと思います。
腰椎椎間板ヘルニアはMRI検査にて発見することが可能です。レントゲンやCTでは発見しにくいといわれています。
今回は腰椎椎間板ヘルニアになりやすい人はどんな人か?をご紹介させていただきました。