こんにちは!
運動器専門のリハビリスタッフです!!
いつもお世話になります。
今回は、『椎間板性腰痛の特徴と理学所見は?』について解説させていただきます。
椎間板性腰痛は椎間板が痛みの原因となって生じる腰痛です。
椎間板の線維輪や終板に負荷がかかることで、椎間板を支配する脊椎洞神経が感知し、腰痛が発生します。
腰椎椎間板ヘルニアになる前段階として椎間板性腰痛が発生する事も多いです。
腰痛には大きく2つに分けて特異的腰痛と非特異的腰痛に分けることができます。
・特異的腰痛は画像で判断が可能な腰痛
・非特異的腰痛は画像で判断しづらい腰痛
とされています。
椎間板性腰痛は非特異的腰痛の代表格でもあります。
アスリートの謎の慢性腰痛としても多く、また、椎間板性腰痛の基盤には椎間板の変性が挙げられるため、中高年の腰痛としても症例は多いようです。
以下が非特異的腰痛の代表です
・筋筋膜性腰痛
・椎間関節性腰痛
・椎間板性腰痛
・仙腸関節性腰痛
また、椎間板性腰痛はいわゆる「ぎっくり腰」の要因の一つとされています。
いわゆる「ぎっくり腰」の報告においては下記の3つの報告が多く散見されます。
・椎間関節性腰痛
・椎間板性腰痛
・仙腸関節性腰痛
椎間板性腰痛は下記の図のような特徴があります。
・前屈で腰痛増悪
→椎間板は前屈することで椎間板内圧が高まるため、前屈で腰痛が悪化しやすい
・棘突起上の痛み
→椎間板性腰痛は主に腰部の真ん中(棘突起上)に痛みが出現しやすい
・椎間板造影による再現痛
→椎間板造影検査にて同じ痛みが出現する
・MRIにHIZ(高輝度変化)所見
→MRIのT2強調像で後方線維輪にHigh signal intensity zone(HIZ:高輝度変化)が確認できる
・傍脊柱筋に圧痛がないことが多い
→椎間板性腰痛患者で約70%が傍脊柱筋に圧痛がないとの報告もある
・端坐位保持、立位保持で腰痛増悪
→抗重力位が長くなると、椎間板への内圧が高くなり椎間板性腰痛が出現しやすい
・起床時に腰痛があり、徐々に痛みが軽減する
起床時は椎間板内圧が高く、腰痛が発生しやすい
今回は、『椎間板性腰痛の特徴と理学所見は?』について解説させていただきました。