こんにちは!
運動器専門のリハビリスタッフです!!
いつもお世話になります。
今回は、『アキレス腱断裂はどんな人がなりやすいのか?(ガイドライン2019より)』について解説させていただきます。
アキレス腱は人体の中で最大で最強の腱といわれています。
アキレス腱断裂は非常に発生頻度の高いスポーツ外傷です。
治療法としては手術療法、保存療法(手術しない治療法)ともに成績良好と言われています。
アキレス腱断裂をした有名スポーツ選手
●伊達公子(テニス/31歳で断裂)
●川口能活(サッカー/36歳で断裂)
●デビット・ベッカム(サッカー/34歳で断裂)
●西岡剛(野球/31歳で断裂)
上記のようにアキレス腱断裂はプロスポーツ選手から、一般のレクリエーションスポーツレベルまで生じる外傷です。
そんな中、
『アキレス腱断裂 診療ガイドライン2019 改定第2版』が南江堂より2019年9月に出版されております。
これは世界中の有用な論文を1990年から2014年まで2483編の論文を参考に、様々な視点から検証し、科学的根拠のある論文を集めて検証したものになります。
【監修】日本整形外科学会、日本整形外科スポーツ医学会
今回は
●アキレス腱断裂の発生数
●アキレス腱断裂の好発年齢/男女比率
●アキレス腱断裂が生じる場面
について
『アキレス腱断裂 診療ガイドライン2019 改定第2版』からご紹介したいと思います。
●アキレス腱断裂の発生数
人口10万人あたり6.3人~41.0人で国や地域で異なる。
発生数は近年増加傾向である。
日本でのアキレス腱断裂の発生数を記した報告はない。
・フィンランドでは1979~1990年では人口10万にあたり4.2人の発生数。1991~2000年では人口10万あたり15.2人と増加した。
・スコットランドでは1981年の発生数が10万人あたり4.7人、1994年には10万人あたり6.3人に増加した。
・ノルウェーのAkershus大学病院では、1990年~1997年、人口10万にあたり52.5人で年間7.9人発生。
●アキレス腱断裂の好発年齢/男女比率
受傷好発年齢は30~40歳代であり、50歳以上にもうひとつ小さいピークがある
男女比率は女性1に対して男性が約6.3で男性に多い
発生の季節性は特に関係なし
●アキレス腱断裂が生じる場面
スポーツ活動中の受傷が60~81%
種目別ではバトミントン、バレーボール、サッカー、テニス、が多くラケット使用競技で発生率が高い。
以上のようなことが記載されています。
また高脂血症があるとアキレス腱断裂率が高くなるとの報告もありました。
アキレス腱断裂はそんなに珍しい疾患ではなく、身近な傷害であり、一般人レベルの運動やスポーツでも発生します。
特に30~40歳代の男性、さらに高脂血症がある方は注意が必要ですね。
今回は、『アキレス腱断裂はどんな人がなりやすいのか?(ガイドライン2019より)』について解説させていただきました。
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