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『脊椎圧迫骨折や腰痛に対する腰椎装具(コルセット)の種類と特性』

リハビリスタッフ向け
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こんにちは!

運動器専門のリハビリスタッフです!!

いつもお世話になります。

今回は、『脊椎圧迫骨折や腰痛に対する腰椎装具(コルセット)の種類と特性』

について解説させていただきます。

 



腰椎装具(コルセット)は腰椎の運動を制限したり、保護する働きがあります。

使用場面としては

◆腰痛

◆腰椎椎間板ヘルニア

◆腰部脊柱管狭窄症

◆腰椎すべり症

◆腰椎分離症

◆腰椎手術後

◆脊椎圧迫骨折

◆脊椎骨折

などがあり使用されている方や使用経験がある方は多くいらっしゃると思います。

腰椎装具(コルセット)はお近くのドラッグストア等で売られているものから、病院等で処方され義肢装具士の方が採寸してオーダーメイドで作成するものまで様々です。

腰椎装具(コルセット)の種類もさまざまで、代表的なものは以下の通りです。

大きく分類すると軟性装具(コルセット)と硬性装具(コルセット)の2つに分けられます。

●軟性コルセットの代表的なもの

・マックスベルト

・ダーメンコルセット

●硬性コルセットの代表的なもの

・ジュエットコルセット

・フレームコルセット

他にも多種多様ありますが代表的なものは上記に挙げたものになります。

 



上の図のように左から右にいくにつれて固定力が高くなり、腰椎を安定させる効果が高まります。

その反面、固定力が強いがために、不快感やコルセットが当たっている箇所が痛い、皮膚トラブルというような問題もでてきます。

ちなみに体幹ギプスは現在においてはほとんど使用されていません。

多くの方が使用されているものがマックスベルトやダーメンコルセットといった軟性装具(コルセット)になります。

軟性コルセットでは軽い腰痛や治療の初期段階、侵襲の少ない腰椎手術(除圧術、椎間板摘出術など)で導入することが多いです。

使用も簡単で不快感も少なく、それなりに腰椎を保護・安定させてくれます。

 



硬性コルセットは侵襲の多い腰椎手術(PLIF等の固定術など)や脊椎骨折で重症度が高いものなどが適応になることが多いです。

日本で一番多い骨折であり高齢者で非常に多い脊椎圧迫骨折に対しても腰椎装具(コルセット)は必須になります。

腰椎装具(コルセット)非装着の場合は、椎体の圧潰(骨折部が潰れる)や転位を引き起こす確率が高くなります。

脊椎圧迫骨折に対する腰椎装具(コルセット)はダーメンコルセット、ジュエットコルセット、フレームコルセットが多いです。

中でもダーメンコルセットは一番多い印象です。

 



脊椎圧迫骨折に対する腰椎装具の比較検討をした論文は多くあります。

そのほとんどは軟性装具(コルセット)の方が、椎体圧潰率が高く、椎体の偽関節発生率が高いと記されています。

軟性装具(コルセット)の方が、固定力が低いため、当然の結果かと思われます。

装具の適応を決まるのは医師(ドクター)ですので、最終的には医師の好みによってコルセットが選ばれます。

脊椎圧迫骨折に対しても硬性装具の方が椎体圧潰率、偽関節発生率を低くするためには硬性装具の方が有効ですが、前述したとおり使用者から不快感などでのクレームが多く値段も高くなるため、軟性コルセットになるパターンが多いように思います。

軟性装具(コルセット)でも上下幅が長いもので、きつくしめれば十分な安定性が得られますので、そのへんは管理する方が注意するべきポイントかと思います。

個人的には脊椎圧迫骨折に対するコルセットとしては、ジュエットコルセットが一番理にかなっていて好きな装具ではあります。

椎体は前方の骨質が弱く圧潰しやすい性質があります。

ジュエットコルセットは脊椎の屈曲を主に制動するコルセットですので、脊椎圧迫骨折の圧潰予防のコンセプトに一番合っていると思います。

しかし、前述したとおり、ジュエットコルセットは硬性装具になりますので、使用者からのクレームも少ないのが現状です。

今回は、『脊椎圧迫骨折や腰痛に対する腰椎装具(コルセット)の種類と特性』

について解説させていただきました。

 



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