『アキレス腱断裂の治療で再断裂を起こしやすいのはどっちか？保存療法VS手術療法』

こんにちは！

運動器専門のリハビリスタッフです！！

いつもお世話になります。

今回は、『アキレス腱断裂の治療で再断裂を起こしやすいのはどっちか？保存療法VS手術療法』

について解説させていただきます。

アキレス腱は人体の中で最大で最強の腱です。

アキレス腱断裂は非常に発生頻度の高いスポーツ外傷と報告されています。

治療法としては手術療法、保存療法ともに成績良好と言われています。

腱断裂はプロスポーツ選手から、一般のレクリエーションスポーツレベルまで生じる外傷です。

アキレス腱断裂をした有名スポーツ選手

●伊達公子（テニス/31歳で断裂）

●川口能活（サッカー/36歳で断裂）

●デビット・ベッカム（サッカー/34歳で断裂）

●西岡剛（野球/31歳で断裂）

そんな中、

『アキレス腱断裂診療ガイドライン2019 改定第2版』が南江堂より2019年9月に出版されております。

これは世界中の有用な論文を1990年から2014年まで2483編の論文を参考に、様々な視点から検証し、科学的根拠のある論文を集めて検証したものになります。

【監修】日本整形外科学会、日本整形外科スポーツ医学会

〈保存療法は手術療法に比較して再断裂率が高いか〉

という項目がありますので紹介します。

結論から言うと

◆従来の保存療法は手術療法に比較して再断裂率が高い（GradeA）

・手術療法と保存療法のシステマティックレビューにおいて、再断裂率は手術群3.6%、保存群8.8％であり7論文中6論文で保存療法の再断裂率が高かった。

・800例のメタアナリシスでは手術群の再断裂率は173例中6例（3.5%）、保存療法群は183例中23例（12.6％）であった。

様々な報告をみても、ほとんどの論文で、保存療法群が再断裂率が高いとされている。

しかし、早期運動療法の導入により、保存療法の治療成績は向上するとされている。

以上のことから、近年の臨床研究からも再断裂率のみの比較では、手術のほうが再断裂率は低く、多くの論文で統計学的に有意な差がでています。

アキレス腱の再断裂に焦点をあてた場合は手術療法の方に軍配があがるようです。

今回は、『アキレス腱断裂の治療で再断裂を起こしやすいのはどっちか？保存療法VS手術療法』

について解説させていただきました。