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『慢性頚部痛に対して運動療法で狙う筋肉は?』

リハビリスタッフ向け
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こんにちは!

運動器専門のリハビリスタッフです!!

いつもお世話になります。

今回は、『慢性頚部痛に対して運動療法で狙う筋肉は?』について解説させていただきます。

 



頚部痛は頚椎症性脊髄症、頚椎症性神経根症、頚椎椎間板ヘルニア、頚部脊柱管狭窄症、変形性頚椎症、不良姿勢から生じる頚部痛、など原因が様々です。

そんな中、2007年に、慢性頚部痛患者に対しての運動療法の効果を検証した論文が海外で報告されております。

この論文の検証結果が気になるところです。

 『頚部痛に対する胸椎セルフモビライゼーションの効果は?』

 ◆論文紹介

Randomized Controlled Trial

 Phys Ther (IF: 3.02; Q2)

. 2007 Apr;87(4):408-17.

 doi: 10.2522/ptj.20060009. Epub 2007 Mar 6.

Effect of neck exercise on sitting posture in patients with chronic neck pain

慢性頚部痛患者の座位姿勢に対する頚部運動の効果

Deborah Falla 1Gwendolen JullTrevor RussellBill VicenzinoPaul Hodges

Affiliations expand

Abstract

Background and purpose: Poor sitting posture has been implicated in the development and perpetuation of neck pain symptoms. This study had 2 purposes: (1) to compare change in cervical and thoracic posture during a distracting task between subjects with chronic neck pain and control subjects and (2) to compare the effects of 2 different neck exercise regimens on the ability of people with neck pain to maintain an upright cervical and thoracic posture during this task.

概要

背景と目的:座位姿勢の悪さは、首の痛みの症状の発生と持続に関係していると言われている。本研究の目的は2つある。(1)慢性的な頸部痛を持つ被験者と対照被験者の間で、気を散らす課題中の頸部および胸部の姿勢の変化を比較すること、(2)頸部痛を持つ人がこの課題中に直立した頸部および胸部の姿勢を維持する能力に対する、2種類の頸部運動レジメンの効果を比較すること。

Subjects: Fifty-eight subjects with chronic, nonsevere neck pain and 10 control subjects participated in the study.

被験者 慢性的で重度ではない首の痛みを持つ58人の被験者と10人の対照被験者が研究に参加した。

Method: Change in cervical and thoracic posture from an upright posture was measured every 2 minutes during a 10-minute computer task. Following baseline measurements, the subjects with neck pain were randomized into one of two 6-week exercise intervention groups: a group that received training of the craniocervical flexor muscles or a group that received endurance-strength training of the cervical flexor muscles. The primary outcomes following intervention were changes in the angle of cervical and thoracic posture during the computer task.

方法 10分間のコンピュータ作業中に、直立姿勢からの頸部および胸部の姿勢変化を2分ごとに測定した。ベースライン測定後、首の痛みを持つ被験者は、6週間の運動介入群として、頭頚部屈筋のトレーニングを受ける群と、頚部屈筋の持久力・筋力トレーニングを受ける群のいずれかに無作為に割り付けられた。介入後の主要なアウトカムは、コンピュータタスク中の頸椎と胸椎の姿勢の角度の変化であった。

Results: Subjects with neck pain demonstrated a change in cervical angle across the duration of the task (mean=4.4 degrees ; 95% confidence interval [CI]=3.3-5.4), consistent with a more forward head posture. No significant difference was observed for the change in cervical angle across the duration of the task for the control group subjects (mean=2.2 degrees ; 95% CI=1.0-3.4). Following intervention, the craniocervical flexor training group demonstrated a significant reduction in the change of cervical angle across the duration of the computer task.

結果。頸部痛のある被験者は、タスクの継続中に頸部の角度が変化し(平均=4.4度、95%信頼区間[CI]=3.3-5.4)、頭をより前に出した姿勢になった。対照群の被験者では、タスク期間中の頸椎の角度の変化に有意な差は見られなかった(平均=2.2度、95%CI=1.0-3.4)。介入後、頭頸部屈筋のトレーニング群は、コンピュータタスクの継続時間中の頸部角度の変化に有意な減少を示した。

 



◆論文の結論

Discussion and conclusion: This study showed that people with chronic neck pain demonstrate a reduced ability to maintain an upright posture when distracted. Following intervention with an exercise program targeted at training the craniocervical flexor muscles, subjects with neck pain demonstrated an improved ability to maintain a neutral cervical posture during prolonged sitting.

考察と結論 本研究では、慢性的な首の痛みを持つ人は、気が散ったときに直立姿勢を維持する能力が低下することが示された。頭蓋頚部屈筋のトレーニングを目的とした運動プログラムを介入させたところ、首の痛みを持つ被験者は、長時間座っているときに頚部をニュートラルな姿勢に保つ能力が向上した。

 



◆まとめ

上記論文では慢性頚部患者58名と健常者10名に対して、10分間のコンピュータ作業を行うと、慢性頚部痛患者は不良姿勢となり頭部前頭位姿勢(Forward head posture;FHP)になるとのことです。

このことは、慢性頚部通患者は姿勢保持すると頚部痛により、頭部前頭位姿勢(Forward head posture;FHP)になる、もしくは、姿勢を保持する頚部屈筋が弱く、不良姿勢となり頚部痛が出現していることが考えられます。

また、慢性頚部痛患者に対して、6週間運動療法を実施しており、頭頚部屈筋トレーニング群と頚部屈筋の持久力・筋力トレーニング群に振り分けられています。

頭頸部屈筋のトレーニング群は、コンピュータ作業中の頸部角度の変化に有意な減少を示したそうです。

よって、慢性頚部痛患者に対しては、頭頚部屈筋を狙って筋力トレーニングすることで、座位作業中の不良姿勢が改善し、頚部痛が軽減する可能性が考えられます。

今回は、『慢性頚部痛に対して運動療法で狙う筋肉は?』について解説させていただきました。